「英語の多読が良いって聞くけど、何を読めばいいの?」と迷っている方は多いのではないでしょうか。多読は英語力を伸ばすのに非常に効果的な学習法です。
大量の英語を読むことで、語彙力・読解力・文法感覚が自然と身につきます。ただし、自分のレベルに合わない本を選んでしまうと苦行になって挫折しがちです。続けるコツは「辞書なしで楽しめるレベルの本を選ぶこと」です。
この記事では、レベル別におすすめの多読用書籍を紹介します。自分に合った本を見つけて、楽しみながら英語力を伸ばしていきましょう。

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そもそも英語多読とは?
多読の基本ルール
英語多読には「SSS(Start with Simple Stories)方式」という有名なルールがあります。
- 辞書は引かない
- わからないところは飛ばす
- つまらなくなったらやめる(次の本に移る)
「辞書引かないで大丈夫?」と思うかもしれませんが、これが多読のポイントです。辞書を引くと読むスピードが落ちて、「大量に読む」という目的が達成できません。わからない単語は前後の文脈から推測する力をつけることが大事です。
多読の効果
- 語彙力が自然と増える(同じ単語に何度も出会うことで定着する)
- 読解速度が上がる
- 英語の語順のまま理解する力がつく(日本語に訳さなくなる)
- 文法が「感覚」でわかるようになる
- 英語を読むことへの抵抗がなくなる
多読の目安量
「100万語」が一つの目安と言われています。100万語読むと、明らかに英語の読解力が変わると多くの実践者が報告しています。これはペーパーバック約10冊分くらいです。もちろん10万語、30万語の段階でも効果は感じられます。
「ペーパーバック10冊分」と聞くと大変そうですが、洋書は薄いものなら1冊数百円台から手に入ります。まず1冊、手元に置いてみるところからで十分です。
多読の3つのルールの中でも特に大事なのは「つまらなくなったらやめる」です。我慢して読むのは時間の無駄ですので、次の本にサクッと移りましょう。
本選びの基準
自分のレベルに合っているか
1ページあたり知らない単語が2〜3語以内の本が理想です。それ以上あると読むのがストレスになりますし、それ以下だと学びが少なくなります。
興味のある内容か
内容に興味がないと続きません。ミステリーが好きならミステリー、恋愛が好きなら恋愛小説を選びましょう。「勉強だから」と興味のないジャンルを無理に読む必要はありません。
Graded Readersを活用する
英語学習者向けに語彙レベルをコントロールして書かれた本を「Graded Readers(GR)」と言います。Oxford Bookworms、Penguin Readers、Cambridge English Readersなどのシリーズがあり、レベル0から6くらいまで段階的にステップアップできます。

レベル別おすすめ本
【超初心者】TOEIC 300〜400点レベル
Oxford Reading Tree (ORT)
イギリスの小学校で使われている教材シリーズです。KipperやBiff、Chipという子どもたちの日常を描いたストーリーで、1冊数ページと短く、絵が多いので英語がほとんどわからなくても楽しめます。
「子ども向けでしょ?」と思うかもしれませんが、多読の入り口としてはこれ以上ないくらい最適です。短いからサクサク読めて達成感があります。Stage 1から始めてStage 9まで進めるとかなりの語数になります。
I Can Read! シリーズ(Level 1)
「Frog and Toad」シリーズは特におすすめです。カエルのFrogとヒキガエルのToadの友情を描いた心温まるストーリーで、大人が読んでも楽しめます。簡単な英語で書かれていますが、物語としての深みがあります。
【初心者】TOEIC 400〜500点レベル
Oxford Bookworms Library(Stage 1〜2)
約400〜700語の語彙レベルで書かれたGraded Readersです。Stage 1の「The Phantom of the Opera」「Sherlock Holmes」など、有名作品のリライト版が多いです。原作を知っているストーリーなら、内容の推測がしやすくて読みやすくなります。
Penguin Readers(Level 1〜2)
映画の原作やノンフィクションなど、バラエティ豊かなラインナップです。「Toy Story」「Finding Nemo」など、ディズニー・ピクサー作品のリーダーズもあるので、映画好きには特におすすめです。
【中級者】TOEIC 500〜700点レベル
Roald Dahl の児童文学
「Charlie and the Chocolate Factory」「Matilda」「The BFG」などが代表作です。イギリスの大人気児童文学作家の作品で、ユーモアたっぷりの文体が特徴です。児童向けですが英語は意外と難しく、中級者にちょうどいいレベルです。語彙も豊かで多読にぴったりです。
Magic Tree House シリーズ
JackとAnnieの兄妹がタイムトラベルする冒険物語です。アメリカの小学生に大人気のシリーズで50冊以上あります。歴史や科学の知識も身につきますし、1冊が短めなので読み切りやすいです。
Oxford Bookworms Library(Stage 3〜4)
1,000〜1,400語レベルです。「A Christmas Carol」「The Hound of the Baskervilles」など本格的な文学作品のリライト版が読めます。

【中上級者】TOEIC 700〜800点レベル
Harry Potter シリーズ
定番中の定番です。特に第1巻「Harry Potter and the Philosopher’s Stone」は児童向けなので比較的読みやすいです。ただし魔法用語などの独特な語彙が多いので、TOEIC700点くらいの実力がないと厳しいかもしれません。
日本語版を読んだことがある方なら、内容を知っている分かなり読みやすくなります。
Wonder(R.J. Palacio)
顔に障害を持つ少年Auggieの物語です。アメリカで大ヒットした小説で映画化もされました。文体がシンプルで読みやすいですが、内容は大人の心にも深く響きます。多読用としても純粋な読書としてもおすすめの1冊です。
The Giver(Lois Lowry)
ディストピア小説の名作です。全てが管理された「理想社会」に疑問を抱く少年の物語で、テーマは深いですが英語は比較的読みやすいです。
【上級者】TOEIC 800点以上レベル
The Great Gatsby(F. Scott Fitzgerald)
アメリカ文学の傑作です。1920年代のアメリカを舞台にした物語で、英語の美しさを堪能できます。語彙レベルは高いですが、比較的短い作品なので挑戦しやすいです。
1984(George Orwell)
監視社会を描いた不朽の名作です。Orwellの文章は明快で読みやすいと言われていて、上級者の多読にぴったりです。社会への問題提起もあり、読後に深く考えさせられる作品です。
ペーパーバック全般
上級者になったら、自分の興味のあるジャンルのペーパーバックを片っ端から読みましょう。ミステリー好きならAgatha Christie、SF好きならIsaac Asimov、現代文学ならKazuo Ishiguro(日系イギリス人作家)など。楽しんで読めるものが一番効果的です。
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多読を続けるコツ
読書記録をつける
読んだ本のタイトルと語数を記録しましょう。「今月は5万語読んだ」「累計30万語達成」のように数字で見えるとモチベーションが上がります。多読記録のアプリやウェブサービスもあるので活用してみてください。
図書館を活用する
多読の本を全部買うと結構な出費になります。実は公立図書館にGraded Readersが置いてあるところも増えています。地元の図書館をチェックしてみましょう。
電子書籍を活用する
KindleやApple Booksなら、洋書が紙の本より安く手に入ることが多いです。また辞書機能で単語を長押しすれば意味が表示されるので、どうしても気になる単語だけサッと確認できるのも便利です。
「つまらない」と思ったらすぐやめる
多読の3つのルールの中でも特に大事なのがこれです。「せっかく買ったから」「途中でやめるのはもったいない」と思わなくて大丈夫です。つまらない本を我慢して読むのは時間の無駄ですので、次の本にサクッと移りましょう。
難しすぎる本を選ぶのは多読の最大の失敗パターンです。「簡単すぎるかな?」と思うくらいのレベルからスタートするのが正解です。読み終えた達成感が次の1冊へのモチベーションになります。
多読と他の学習法の組み合わせ
多読+多聴
オーディオブックを使えば、本を読みながら音声を聞く「聞き読み」ができます。目と耳の両方から英語をインプットすることで効果が倍増します。Audibleには洋書のオーディオブックが大量にあります。
多読+英作文
読んだ本の感想を英語で3行だけ書くだけでもアウトプットの練習になります。「I read “Wonder” today. It was very touching. I learned that being kind is important.」くらいのシンプルな文で問題ありません。
多読+オンライン英会話
読んだ本の内容をオンライン英会話で講師に話すのもおすすめです。「最近読んだ本は何?」と聞かれたときに英語で説明する練習になりますし、講師との会話のネタにもなります。
英語多読に関する詳しい情報はNPO多言語多読のサイトが非常に参考になります。多読の始め方やおすすめ本のリストが充実しています。洋書の購入やレビューチェックにはAmazonが便利です。また、Graded Readersのレベル別リストはOxford Learner’s Bookshelfでも確認できます。

まとめ
英語多読は、楽しみながら英語力を伸ばせる最高の学習法です。ポイントは「自分のレベルに合った本を選ぶ」こと。これさえ間違えなければ、あとは読み続けるだけで英語力は自然と伸びていきます。
レベル別のおすすめをおさらいします。
- 超初心者:Oxford Reading Tree、Frog and Toad
- 初心者:Oxford Bookworms(Stage 1-2)、Penguin Readers
- 中級者:Roald Dahl、Magic Tree House
- 中上級者:Harry Potter、Wonder
- 上級者:The Great Gatsby、1984、好きなジャンルのペーパーバック
まずは1冊手に取ってみてください。「英語の本を1冊読み切った」という経験は、想像以上に自信になりますよ。
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※記事内の情報は執筆時点のものです。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。
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