「英語を話しても全然通じない…」「自分の発音が恥ずかしくて話せない…」日本人の英語学習者で発音に悩んでいない方を探す方が難しいのではないでしょうか。
でも安心してください。発音は正しい方法で練習すれば、年齢に関係なく改善できます。大事なのは「何を」「どう」練習するかを知ることです。
この記事では、英語の発音を効果的に良くするための練習方法を詳しく解説していきます。日本人が特に苦手な音の克服法から、毎日10分でできるトレーニングメニューまでご紹介しますので、ぜひ今日から実践してみてください。

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なぜ日本人は英語の発音が苦手なのか
まずは、なぜ日本人にとって英語の発音がこんなに難しいのかを理解しておきましょう。敵を知ることが攻略の第一歩です。
音の数が違いすぎる
日本語の母音は「あいうえお」の5つです。英語の母音は約15~20個(数え方によって異なります)。つまり、英語には日本語に存在しない音がたくさんあります。存在しない音は、聞き取ることも発音することも難しいのです。
子音も同様で、日本語にない「th」「r」「l」「v」「f」などの音は、日本人にとって練習なしには出せない音です。
カタカナ英語の弊害
日本では英語がカタカナに変換されて日常的に使われています。「マクドナルド」「コンピュータ」「ハンバーガー」などがその例です。これが厄介で、カタカナの発音が「正しい英語の発音」だと無意識に思い込んでしまいます。
実際の英語の発音とカタカナ発音のギャップが、通じない原因の大半を占めています。
リズムとイントネーションの違い
日本語は全ての音節をほぼ同じ長さ・強さで発音する「音節拍リズム」です。英語は重要な単語を強く長く、それ以外を弱く短く発音する「強勢拍リズム」です。このリズムの違いを意識しないと、いくら個々の音が正確でもネイティブには聞き取りにくい英語になります。
日本人が特に苦手な音と練習法
「L」と「R」の区別
定番中の定番です。「light」と「right」、「lead」と「read」の違いを正確に発音できるようになりましょう。
Lの発音:舌先を上の前歯の裏にしっかりつけて、息を舌の横から流します。日本語の「ら行」に近いですが、舌の位置が異なります。
Rの発音:舌はどこにもつけません。舌を丸めて後ろに引き、口をやや丸めるイメージです。日本語にはない音なので、最初は違和感があるのが普通です。
「light – right」「lead – read」「long – wrong」「law – raw」をセットにして交互に繰り返し発音しましょう。鏡で舌の位置を確認しながらやると効果的です。
このあとに出てくる練習でも「鏡で確認する」場面が繰り返し登場します。洗面所まで行かずに机の上で口の形を見られるよう、角度を変えられるスタンドミラーを1つ置いておくと練習が続けやすくなります。
「th」の音
「think」の/θ/(無声)と「this」の/ð/(有声)は日本語にない音で、多くの日本人が「s」や「z」で代用してしまっています。
発音のコツ:舌先を上下の歯の間に軽く挟んで息を出します。有声音の「this」は同じ舌の位置で声を出します。
練習法:「think – sink」「thick – sick」を比較しながら練習しましょう。鏡で舌が歯の間に見えているか確認してください。
「V」と「B」の区別
「very」と「berry」、「vest」と「best」は日本語だとどちらも「バ行」になってしまいますが、英語ではまったく違う音です。
Vの発音:上の前歯を下唇に軽く当てて息を出します。振動を感じるはずです。
Bの発音:上下の唇を合わせて、破裂させるように息を出します。日本語の「バ行」に近い音です。
「F」と「H」の区別
日本人は「F」を「ハ行」で発音しがちです。「fun」が「ハン」に聞こえてしまうケースが多いです。
Fの発音:Vと同じ口の形(上の歯を下唇に当てる)で、声を出さずに息だけ出します。
「ae」の音(hat, cat, map)
日本語の「ア」と「エ」の中間のような音です。「hat」と「hot」、「cat」と「cut」の区別に必要です。
発音のコツ:口を横に広げながら「ア」と「エ」を同時に出す感覚です。少し大げさにやるくらいがちょうどよいです。
ここまでの音は文章での説明にどうしても限界があります。舌や唇の断面図が載った発音の本を1冊手元に置くと、「どこをどう動かすか」が視覚的に確認できます。

発音を上達させるトレーニング法
シャドーイング
ネイティブの音声を聞いて、0.5秒くらい遅れて真似して話す練習です。発音だけでなくリズム・イントネーション・スピードも同時に身につくため、最も効果的な発音トレーニングと言えます。
やり方は以下の通りです。
- まず音声を聞いて内容を理解する
- スクリプトを見ながらシャドーイング
- スクリプトなしでシャドーイング
- 録音して自分の発音を確認
教材としては、TEDトーク、BBC Learning Englishの音声、Podcastなどが使いやすいです。最初は短い音声(1~2分)から始めましょう。
無料素材はスクリプトの精度がまちまちなので、最初の1冊はシャドーイング専用に作られた教材の方が進めやすいです。速度別の音声が入っているものだと、段階を上げていく設計にしやすくなります。
フォニックス学習
フォニックスは「文字と音の対応ルール」を学ぶ方法です。英語圏の子どもが読み書きを学ぶときに使う方法で、大人の発音改善にも非常に効果的です。
例えば「a」の文字は場面によって異なる音になります。
- 「cat」では /ae/
- 「cake」では /ei/
- 「car」では /a:/
このルールを知っていると、知らない単語でも「たぶんこう発音するだろう」と推測できるようになります。
フォニックスは体系立てて順番に進めるほど効果が出やすい分野です。子ども向けと大人のやり直し向けで構成が違うので、大人向けと明記された教材から入ると無理がありません。
ミニマルペアトレーニング
ミニマルペアとは、1つの音だけが異なる単語のペアのことです。「light – right」「ship – sheep」「hat – hut」などが代表例です。
この練習は自分が区別できていない音を特定するのに最適です。録音して聞き返すと、自分では区別して発音しているつもりでも実は同じ音になっていることに気づくことがあります。
口の体操(ウォームアップ)
英語と日本語では使う口の筋肉が違います。英語の練習前に口のストレッチをすると、発音しやすくなります。
- 口を大きく開けて「あー」と5秒キープ
- 口を横に広げて「いー」と5秒キープ
- 口をすぼめて「うー」と5秒キープ
- 舌を出して左右に動かす
- 「la la la la la」を速く繰り返す
たった1分のウォームアップで、その後の発音練習の効果が変わります。
発音練習に使えるツール・アプリ
ELSA Speak
AIが発音を判定してくれるアプリです。自分の発音のどこが間違っているかを具体的に指摘してくれるため、一人でも効果的な練習ができます。無料版でも一定数のレッスンが受けられます。
Google翻訳の音声機能
意外と使えるのがGoogle翻訳です。マイクボタンを押して英語を話すと、正しく認識されるかどうかで発音チェックができます。「thirty」と言ったのに「dirty」と認識されたら、「th」の発音が甘いということです。
YouTubeの発音チャンネル
「Rachel’s English」や「English with Lucy」など、発音に特化したYouTubeチャンネルは無料で質の高いレッスンが受けられます。口の動きが見えるので、独学でも正しいフォームを学べます。
録音して聞き返す
スマホの録音アプリを使って自分の発音を録音し、聞き返すのが最もシンプルですが効果的な方法です。多くの方は自分の発音を客観的に聞いたことがありません。録音を聞くとショックを受けるかもしれませんが、そこが改善のスタートラインです。
スマホでも十分ですが、練習のたびにアプリを開くのが面倒で続かないという声もあります。ワンボタンで録音・再生できる小型レコーダーなら、机に置いたまま毎日の練習に組み込めます。

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発音より大事な「通じる英語」のポイント
実はネイティブ並みの完璧な発音は、コミュニケーションには必要ありません。それよりも重要なのが以下の3つです。
ストレス(強勢)を正しく置く
英語は「どの音節を強く読むか」が超重要です。例えば「important」は「im-POR-tant」と真ん中を強く読みます。これを間違えると、個々の音が完璧でも通じないことがあります。
逆に言えば、多少の発音ミスがあっても、ストレスの位置が正しければかなり通じます。
イントネーション(抑揚)
日本語に比べて英語はイントネーションの幅が大きいです。疑問文の最後は上がり、平叙文は下がります。強調したい単語は大きく上げます。
日本人の英語が「ロボットみたい」と言われるのは、このイントネーションが平坦だからです。少し大げさなくらいに抑揚をつけると、一気に「英語っぽく」聞こえます。
リンキング(音の連結)
ネイティブの英語が速く聞こえるのは、単語と単語の音がつながっているからです。「an apple」は「アン アップル」ではなく「アナッポー」に近い音になります。
このリンキングを意識して練習すると、自分の発音が自然になるだけでなくリスニング力も上がります。
毎日10分の発音トレーニングメニュー
忙しい方でも続けられる、1日10分のメニューをご紹介します。
ステップ1:口のウォームアップ(1分)
上で紹介した口の体操をサクッとやりましょう。
ステップ2:ミニマルペア練習(3分)
その日の課題ペアを5セット、各5回ずつ発音します。「light – right」「ship – sheep」などです。
ステップ3:シャドーイング(5分)
30秒~1分の短い音声をシャドーイングします。最低3回繰り返しましょう。
ステップ4:録音チェック(1分)
最後のシャドーイングを録音して聞き返します。気になった箇所をメモしておきましょう。
たった10分ですが、毎日続ければ1ヶ月後には確実に変化を感じるはずです。「毎日10分」を習慣にすることが最も重要です。
発音学習の参考リソース
発音記号や英語の音声について詳しく知りたい方は、BBC Learning English – Pronunciationがおすすめです。動画で口の動きも確認できるので、独学に最適です。
また、音声学の基礎を知りたい方はケンブリッジ大学出版局のELTリソースも参考になります。英語の発音を体系的に学べる教材が豊富です。日本語で発音のコツを学びたい方にはNHKゴガクのサイトもチェックしてみてください。
まとめ
英語の発音は才能ではなくスキルです。正しい方法で練習すれば、誰でも改善できます。
大事なポイントをおさらいしましょう。
- 日本語にない音(L/R、th、V/Bなど)を優先的に練習する
- シャドーイングで発音・リズム・イントネーションを総合的に鍛える
- 完璧を目指すより「通じる発音」を目指す
- ストレスとイントネーションは個々の音よりも重要
- 毎日10分でもいいから続ける
「発音が悪いから英語を話すのが恥ずかしい」と思っている方、その気持ちはよくわかります。でも、完璧な発音のノンネイティブなんてほとんどいません。アクセントがあっても堂々と話している人の方が、実はずっと好印象です。
まずは今日から10分の発音トレーニングを始めてみましょう。
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