ビジネスの場面で依頼や提案を断らなければならないとき、英語でどう書けばいいか悩む方は多いのではないでしょうか。日本語でも断りのメールは気を遣いますが、英語ではさらに表現の選び方を間違えると、相手との関係が悪化しかねません。
この記事では、相手を不快にさせず丁寧に断るための3ステップ構造と、シーン別にそのまま使える例文を紹介します。「decline」と「refuse」の使い分けなど、知っておくべきポイントも解説します。

丁寧に断るメールの基本構造

英語で丁寧に断るメールには、決まった構造があります。この型に沿えば、相手の気持ちに配慮しながらも明確に意志を伝えることができます。
- 感謝(Appreciation):まず相手の提案や依頼に対して感謝を伝える
- 断り(Decline):クッション表現を使いながら断りの意思を伝える
- 代替案・前向きな締め(Alternative / Positive Closing):可能であれば代替案を示すか、今後の関係継続への意欲を伝える
いきなり断りから入るのは英語でもNGです。感謝から入ることで、相手への敬意を示しつつ、「検討した上での判断」であることが伝わります。
断る際の英単語の使い分け
英語で「断る」を表す単語にはいくつかありますが、ビジネスでは使い方に注意が必要です。
- decline:最も丁寧で穏やかな断り方。「辞退する」のニュアンスで、ビジネスメールで最も適切
- turn down:declineよりややカジュアルだが丁寧さはある。口語やセミフォーマルな場面で使える
- refuse:「きっぱり拒否する」の意味。ビジネスメールではきつすぎる印象になるため避ける
- reject:「却下する」のニュアンス。書類審査の結果通知など公式な場面以外では使わない
ビジネスメールでは基本的に「decline」を使えば無難です。相手の提案に全く興味がないわけではないが、今回は受けられないというニュアンスが自然に伝わります。
こうした語感の差は和英辞典だと見えにくい部分です。英英辞典で語義と用例を確認する習慣をつけると、似た単語の使い分けがつかみやすくなります。

クッション表現(断りを和らげるフレーズ)

直接的に「No」と言わずに断りの意思を伝えるために、以下のクッション表現を活用しましょう。
定番のクッション表現
- I’m afraid…(残念ながら…)
- Unfortunately…(あいにく…)
- I regret to inform you that…(残念ながらお知らせしなければなりません…)
- I wish I could, but…(できればそうしたいのですが…)
- After careful consideration…(慎重に検討した結果…)
断りの本文で使えるフレーズ
- I’m afraid we won’t be able to accommodate your request at this time.(残念ながら、今回はご要望にお応えすることができません)
- After careful consideration, we have decided to go in a different direction.(慎重に検討した結果、別の方向で進めることにいたしました)
- We appreciate the offer, but we’ll have to pass on this occasion.(ご提案はありがたいのですが、今回は見送らせていただきます)
- Due to our current workload, I’m unable to take on additional projects at the moment.(現在の業務量のため、追加のプロジェクトをお受けすることができません)
- While the proposal is interesting, it doesn’t align with our current priorities.(ご提案は興味深いのですが、現在の優先事項と合致しておりません)
断り以外の場面でも同じように定型表現は必要になります。依頼・催促・お詫びまで揃った英文ビジネスメールの例文集があると、メールを書くたびに調べ直す手間が減ります。条件や価格のやり取りが続く場面で使う言い回しは、以下の記事でまとめています。

シーン別:断りメールの例文集
例文1:見積もり・提案を断る
Subject: Re: Partnership Proposal
Dear Mr. Anderson,
Thank you for taking the time to put together such a detailed proposal. We appreciate the effort and the interest in partnering with our company.
After careful review and discussion with our team, we have decided not to move forward with this particular initiative at this time. Our current focus is on completing existing projects before taking on new partnerships.
We would, however, be happy to revisit this conversation in the future. Please feel free to reach out again next quarter.
Thank you for your understanding.
Best regards,
[あなたの名前]
例文2:会議・イベントへの招待を断る
Subject: Re: Invitation to Industry Conference
Dear Ms. Brown,
Thank you so much for the invitation to speak at the Annual Marketing Conference. I’m honored to be considered.
Unfortunately, I have a prior commitment on that date and won’t be able to attend. I hope you understand.
If you’d like, I’d be happy to suggest a colleague who might be a great fit for the panel. Also, please keep me in mind for future events – I’d love to participate when my schedule allows.
Best regards,
[あなたの名前]
例文3:値引き・条件変更の依頼を断る
Subject: Re: Pricing Discussion
Dear Mr. Lee,
Thank you for your continued interest in our services. We truly value our relationship with your company.
After reviewing your request for a pricing adjustment, I’m afraid we are unable to offer a further discount at this time. Our current pricing already reflects a competitive rate given the scope of services provided.
However, we could explore alternative options such as adjusting the service scope or offering an extended payment plan. Would you be open to discussing these alternatives?
I look forward to finding a solution that works for both sides.
Best regards,
[あなたの名前]
例文4:追加業務の依頼を断る
Subject: Re: Request for Additional Report
Hi James,
Thanks for thinking of me for this. I appreciate your confidence in my work.
However, I’m currently at full capacity with my existing projects and wouldn’t be able to give this the attention it deserves within your timeline.
I’d suggest reaching out to the analytics team – they might have bandwidth for this. Alternatively, if the deadline is flexible, I could potentially take this on after March 15th.
Let me know how you’d like to proceed.
Best,
[あなたの名前]


断りメールで使える締めのフレーズ
断った後の締めくくりは、今後の関係を良好に保つために特に重要です。
- I hope we can work together on future opportunities.(今後の機会にご一緒できることを楽しみにしています)
- Thank you for your understanding.(ご理解いただきありがとうございます)
- Please don’t hesitate to reach out for other matters.(他の件でいつでもお気軽にご連絡ください)
- We wish you all the best with this project.(このプロジェクトのご成功をお祈りしています)
- I hope this doesn’t affect our working relationship.(この件が私たちの関係に影響しないことを願っています)
締めの一文は場面ごとにストックしておくと迷いません。用途別に引けるフレーズ辞典を1冊持っておくと、書きながら探せます。
断りメールで避けるべきNG表現


- NG:No.(一言で断る)→ 失礼すぎる
- NG:We refuse your request.(ご依頼をお断りします)→ 「refuse」は攻撃的に聞こえる
- NG:That’s impossible.(それは不可能です)→ 冷たすぎる
- NG:曖昧に逃げる表現で結局断っているか分からない → 相手を混乱させる
英語圏では、丁寧でありながらも「断っている」という意思は明確に伝えることが重要です。曖昧にぼかすと「まだ検討中なのか」「もう一押しすれば良いのか」と相手に期待させてしまいます。
この距離感の取り方はメールに限らず、会議や電話でも同じように求められます。全体をまとめて学び直したい方には、ビジネス英語の参考書を1冊通読する方法もあります。
メールだけでなく会議や交渉の場でも角を立てずに断れるようになりたいなら、Bizmates(ビズメイツ)を使ってみるのもひとつの方法です。公式サイトではトレーナー全員がビジネス経験者とされており、入会費・会員費は0円と案内されています。コースや料金は変更されることがあるため、申込前に公式サイトで確認してください。詳しい内容は公式サイトで確認できます。



断る・依頼するといった場面の表現を、会話で練習してみたい方は、学研のKimini英会話も候補になります。公式サイトで30日間の無料体験が案内されています(時期により変わります)。
まとめ
英語で丁寧に断るメールを書くコツは、以下の3点です。
- 感謝→断り→代替案の3ステップ構造を守る
- 「decline」「I’m afraid」などソフトな表現を選ぶ
- 断りの意思は明確に伝えつつ、今後の関係に配慮した締めくくりにする
この記事の例文をテンプレートとして活用し、自分の状況に合わせてアレンジしてみてください。断りメールが上手に書けるようになると、ビジネスの人間関係がぐっとスムーズになります。
参考サイト:Kimini英会話 – 依頼をスマートに断る英語表現 / Indeed – 依頼の上手な断り方 / English Hub – 丁寧に断るフレーズ



